(http://cost-off.seesaa.net/article/112615876.html)
キモト伝説9「スケッチ話補足」
「キモト以外のみんなは、キモトスケッチがおかしいって気づいてるのに誰も注意せんのがおかしいたいねw」
「でもなあ、もし誰かが「それ変だよ」って注意してもだよ、キモトのヤツは
「ま、君達には理解できないだろうけど、教授クラスならわかるんだよ。だからこれでいいんだよ。」
って思って結局直さないんじゃ?」
「そうばいそうばいw注意しても
「僕のレベルに君達が追いついてない。」
とか思うからやっぱり直らんばいwみんなそこまでわかっとうけん注意せんたいw」
「俺とかS川が言ったら、
「僕を陥れようとしてるな、騙されないぞ」
って思って絶対聞く耳もたんばいw」
「キモトワールドじゃ俺らは反乱分子やけんねw」
スケッチの実験は、記憶にあるだけで3回あった。半年に1回ぐらいのペースで、シダ、ザリガニ、スナメリ(イルカの一種)の順でやった。
「前のシダの時もそうやったろ?あいつ深夜まで残ってたって自慢してたやつ。」
「ああ、キモトが夜中1時まで残ってたやつか。」
「あれもたい、別に7時か8時で教授帰って、その後は提出しとけば帰れるのにわざわざ最後まで残って、夜中教授が来て「もういい加減に帰れ」っていうまで残って、
「僕は一番最後まで残って真面目にやってます」
ってアピールして評価もらおうとしたんじゃなか?」
「あ〜、そうそう。俺は教授帰った後は提出して帰って、11時ぐらいにペットボトルの差し入れ持って寄ってみたけど、Y岡君とか半分遊びで残ってる連中の中に混じってキモトも残っとった。
あの時はまだキモトにそれほど注目してなかったから、スケッチの出来までチェックしなかったけど、他の連中は遊びで残ってるのにキモトだけはスケッチが本当に終わってないから残ってた。
今考えれば、「僕はこんな時間まで残って真面目にやってます」ってアピールもあって残ってたのかw
それで終電逃して結局、Y岡君とこに泊めてもらってさ、いい迷惑たいw」
「あの頃からキモトは変わっとらんねw」
「この前なんか後輩の新入生にシダのスケッチで脅しとったろ?
1年が新歓の飲み会で
「今度シダのスケッチやるんですけど、絵がうまくないと駄目なんですか?」
って聞いてきたら、キモトは
「あー、あれは大変だよぉ、苦労するよぉ。僕なんか夜中1時までかかった。」
とか、巻き舌で嫌味たらしく言ってんのw
おまえが能力ないから夜中1時までかかったんだろうw
普通はかからんし、教授が帰ったら全体仕上げて出せばいいだけなのに、相手が新入生で何も知らんと思って脅して満足毛な顔してんのw
ほんとコイツしばいたろかと思ったね。
希望持って入ってきた新入生にあんな嘘を脅すような言い方しやがってさ、あいつ図書館の地下もそうだけど、何かにつけて上に立とうとするよな?」
「あー言ってた言ってたw
ほんと、新入生は何も知らんけん間に受けて「これは大変なとこに来てしまった」みたいに思って、それ見てキモトはにんまりして「でも真面目にやればできるよ」(巻き舌口調)って上から言っとったw
自分の能力のなさを計算しとらんばたいw
ほんと横で俺らがいるのに言っとったけんね。呆れたばい。」
「あれも1年が実験やったら、あれ?たいしたことないのにあの先輩変なこと言って脅してたってすぐばれるのになあ。」
「あいつバレること計算しとらんし、後輩だから自動的に自分を尊敬するものとか思ってるばいw」
「でも、当時からにしむーはスケッチはうまかったね。あれは才能だな。」
「にしむーは30分もかからんで、一番うまかったけんね。
でも、キモトはにしむーのこと気にくわんと思ってるたいw」
「にしむーは20〜30分ぐらいで完全に終わって、もう出したら帰れるけどみんなと残って遊んでたからね。キモトにしたら、
「努力もしないでぱっぱと描いて評価されるなんておかしい!僕のほうが時間をかけて正確なはずだ!最後まで残ってる僕のほうが正しいんだ!」
って思ってるよw
スケッチの出来で評価するのに、キモトはいつの間にか態度とか真面目にやってるかが基準にすりかわっとうばいw」
「あいつもそこが間違ってるってを今回の「子供の落書きだぁ」って取り上げられて気づけばよかたい。でも今はM先生を
「僕をわかろうとしないダメ教授だ。見る目がない教授だ、使えない!」
とか絶対思っとうよw
にしむーのことも絶対嫌っとるばい。
「僕がこんなに苦労してるのに、なんだ、にしむーは鼻歌まじりで描き上げやがって」
とか思っとうよ。キモトワールドじゃ反乱分子の俺らの次ににしむーのカーストは低いはずたいw」
「絶対そうだよwキモトがにしむーを認めるはずがないけん。異端だ!とか思っとうよw」
「スナメリのスケッチ」
天草にある臨海実験所の教授が、スナメリの子供の死体が浜に打ち上げられたと聞いてもらいに行って冷凍保存し、実験試料として黒髪キャンパスにもってきた。
天草臨海実験所の教授は、他学科(生命科学科(当時))のほうだがうちの実験授業も受け持つ。
他の教授よりも若くて話しかけやすく、泊り込みの実験もあって顔を覚えてもらったので、俺とS川は天草に原付で行った時に用もないのに臨海実験所に寄って挨拶して、捕れたばかりの生きてるタツノオトシゴを見せてもらったりしたこともあった。
岡元さんの卒研の指導教授でもあり、ダイビング水中写真(http://cost-off.seesaa.net/article/111211550.html)のカミソリウオの写真を岡元さん経由で臨海実験所に寄贈したりもした。
最初に教授から説明で、
「スナメリは、簡単に言えばイルカの一種です。これはその子供です。
なかなか手に入らないので、今回はそれを使って実験します。
まず外見のスケッチ、その後解剖して内臓のスケッチをします。各器官の特徴をとらえてスケッチしてください。
冷凍していますが、時間が経つと解けてきて臭いが出ますので、それまでに描くように。
臓器の一部は後日の分析実験に使いますので、腐りだす前に取り出して冷蔵庫に持っていきますから先に描いてください。」
スナメリ
スナメリは、クジラ目ハクジラ亜目ネズミイルカ科スナメリ属に属する小型のイルカ。水産資源保護法施行規則で保護され、特別の事由があり農林大臣の許可を得た場合を除き、採捕することは禁止されている。(参照:Wiki「スナメリ」)
話しかけやすい教授なので質問をした。
「先生、スケッチって役に立つんですか?写真撮ればいいじゃないですか?」
「だって顕微鏡での観察だと毎回写真なんか取れないよ。
撮影装置あってもそんなにいくつもないし、ウミホタルとかプランクトンの調査の場合は相手は動くから、スケッチでさっと描くしかないとか写真取れない状況ってあるからスケッチする技術も必要だよ。」
「あー、なるほどー。
でも、スナメリの子供を実験で解剖して使って、僕ら地獄行きですかね?」
「う〜ん、せっかくの命だから十分に使ってあげないとね。」
そんな会話をしながら、外見と内臓と順番にスケッチしていく。
ここでもスケッチの才能トップのにしむーは抜群のうまさを発揮。
みんな手本にしょうとにしむーのスケッチを見に行く。
俺とS川がにしむーの横で描いてると、にしむーは小声で
「ペニーペニー、ペニーペニー」
とブツブツ言っていた。
ペニー?外国のお金の単位か?と思ってにしむーの手元を見ると、スナメリのペニスを描いてるとこだったw
それに気づいて俺とS川は爆笑w
「目立たないけど、にしむーは絶対面白いことちょこちょこ言ってるんだよw
ペニーペニーって何のことかと思ったら、ペニスだよwウケるーw」
「にしむーは小声で聞き取れんかったけど、今までもかなり面白いこと言ってるばいw絶対お笑い好きでセンスあるばいw
でも、これでキモトはまたにしむーのこと「あいつめ!」って思うったいね。
「冗談飛ばしながらスケッチして評価がいいなんておかしい!」
とか思ってるね。」
「キモトもいい加減に気づいてほしいね。」
こうしてキモトは、スケッチでも能力のなさがばれ、追い詰められていったところで「うるさい黙れ!」事件、「何がバッ!」事件と次々に事件を起こしていくことになる。
つづく
〜〜〜
参照:Wiki「スナメリ」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%8A%E3%83%A1%E3%83%AA
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