2008年06月12日

Mさん話「才能U」

Mさん話「才能T」の続き(Tは別記事に転用)

「コンテだって○○君(俺の名前)は絵が汚いっていうけど、師匠は本気で描けばめちゃめちゃうまいよ」
「あ、そうなんですか。そういえば、初め漫画家やってたから採用されたって言ってましたね。
 でも前に見たのは、素人がパッと見たら何描いてるかわからないと思いますよw」
「描こうと思えばきれいに描けるけど、一人で何本もやってるから時間が全然足らないんだよ。
 アフレコでも絵が間に合わなくて、師匠のコンテをスキャンして台詞のふきだし付けてアフレコしたことがあったんだよ。
 その時に声優さんが『なんだよ、このわかりにくい絵は』って言ったんだよ」

「あー、わかりますわかりますwだって、僕が見たのはチャチャ書きというか、下手でしたよw
 それでどうなったんですか?」
「そしたら、隣の声優さんが『○○さん(師匠の名前)の絵だよ』って教えたら『あわわっ』って慌ててたよw」
「その時、師匠はどうしてたんですか?」
「後ろでガクって崩れてたw」
テーブルの上でこける仕草をするMさん。
「時間があればきれいに描けるのにーって感じですねw」
「そうそうw」
 コントみたいな光景だなぁ(笑)。

「でも、声優さんの言い分もわかるんだよ。
 本来、絵を見ながら演技するわけだし、絵が遅れてるのはこっちの責任だからね」
「思うんですけど、絵ができてなくてそれでよく声合わせられますね?」
「いやー、絵がないとやっぱり合わないことあるよ。微妙なニュアンスが伝わってないとか、
 シリアスなのに声のトーンがあってないとか、それは実際ある」
「ですよねぇ。絵と声はバラバラに作ってたら普通そうですよ。せめてどっちか先に上げて合わせてないと」

「昔、あんまり絵が間に合わない回が多くて、声優の事務所から苦情が来たって話があるんだ。
 『ちゃんと絵を間に合わせてください!うちの役者が下手って思われるじゃないですか!』って。
 声と合ってないとどうしても声優が下手だと思われるからね」

「あはは、まあそうですよね。見る側(視聴者)からしたら、絵ができてなくて声を入れてるなんて知らないですから。
 当然に絵を見ながら声を入れてるもんだと思いますから」

「でも、師匠のは絵が間に合ってなくて声を別録して、絵と合わせた時に示し合わせたかのようにピタッとはまったことが何回もあったんだよ。その奇跡的なのを何回も見たから、これはすごいと思ったよ。
 現場の全員がそう思ったよ」
「へぇー。そういうことあるんですか」
「1回や2回じゃないんだよ、それが。だから、さっきも言ったように生まれつきの才能ってあるんだなあって思うんだよ」
「なるほどー」

〜〜〜〜〜〜
関連記事:Mさん話「演出と脚本」
http://cost-off.seesaa.net/article/97360336.html
・Mさん話「アニメーターと演出」
http://cost-off.seesaa.net/article/104815245.html
・Mさん話「原作付きアニメ化」
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・Mさん話「出ア統監督」【追悼】
http://cost-off.seesaa.net/article/196495749.html
まとめて読む→アニメ業界話・作品話(Mさん話)カテゴリー
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2008年05月27日

Mさん話「映画とディレクターズカット」

『Mさん話「江頭2:50とお笑い」』の続き。
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     『Mさん話「映画とディレクターズカット」』

M  「映画はどうして2時間以内が多いかわかる?」
俺 「やっぱり2時間越すと飽きてくるとか疲れるとか、冒頭の話を忘れちゃうとかじゃないですか?」
M  「うん、集中力ってのもあるけど、一番は映画館の入れ替えの回数なんだよ。
   1時間半から2時間の作品なら1日に5回上映できるけど、2時間越えた作品は4回しか上映できないからね。

   例えば、数百席の小屋(映画館)で、・・今は入場料って一人1500円ぐらいだっけ?」
俺 「1800円ですね。前売りは1500円ぐらいですが。」
M  「その1800円に座席数をかけた金額が、1回入替えが多くできる分売り上げが増える。
   上映期間中は毎日上映1回分の差が出るわけだから、これはでかいよ。」
俺 「あー、なるほど上映回数だったんですね。それは気づかなかった・・。確かに4回と5回だと単純に20%ぐらい売り上げ違いますね。」
M  「だから製作側も上映時間を考えて作るんだよ。」

M  「今は地方の映画館は経営難だからね。確実に客が入って回転がいい映画、つまり売り上げがある程度計算できる作品でないと安心して買えないよ。」
俺 「僕の田舎も今はシネコンしか残ってないですね。元々あった東宝とか東映は、シネコンができて無くなりましたよ。」
M  「そういう状況だから、地方の小屋(映画館)の経営者にとって宮崎さんは神様だよ。確実に客が入るわけだから、宮崎様様って思ってると思うよ。ロングランにでもなろうもんなら、足向けて寝られないよ。」
俺 「確かに、ジブリ作品で宮崎駿監督作品とつけば男女関係なく、大人も子供も観に行きますからね。」

M  「ハリウッドでは、一番偉いのは誰か知ってる?
   製作資金を集めてくるプロデューサーが一番偉くて、その次に偉いのは編集なんだ。」
俺 「え?監督じゃないんですか?」
M  「監督を誰に任すかってのはプロデューサーが決めるからね。
   プロデューサーは、コケて資金回収できなかった場合の責任が全部来るからね。
   私財まで投じてるから、必死に優秀な監督を探して引っ張ってくるんだよ。」
俺 「私財まで投じてるんじゃ「コケてすみません」じゃすまないですねw夜逃げですねw」
M  「監督はさ、雇われてこういうのを撮れって言われて撮るだけだから、
   撮影中もプロデューサーが横で見てて、コイツは駄目だって判断されたら監督は代えられる。
   よく降板したとかいうのは、大抵プロデューサーと意見が対立してクビになったんだよ。」
俺 「あ、そうなんですかwスケジュールが合わないとかじゃないんだ。」
M  「中にはスケジュールもあるだろうけどね。一番はプロデューサーの指示通り撮らなくて、エンターテイメントなのに芸術に走ったりして降ろされるって聞くね。
   監督は、雇われてるだけだから資金回収できないとかは関係ないからね。コケても次の仕事で頑張ればいいわけだから。でもプロデューサーは財産を賭けてるわけだから、もう必死だよ。」

俺 「なんでプロデューサーの次が編集なんですか?」
M  「監督が取った映像のどこを使ってどうつなぐかってのは、ハリウッドでは編集の権限だからね。
   監督は言われたようにシーンを撮るけど、それを実際に使うかは編集が決めるんだ。
   いくら監督がここにメッセージがあるとか思い入れがあっても、編集がいらないと判断したら使われない。
   撮ったのは3時間あっても、上映時間を考えてばっさり切られるとかよくあるよ。」
俺 「ハリウッドの監督ってほんと撮るだけですね。編集もやってると思ってました。」   
M  「それぐらい映画の出来は編集にかかってるから、プロデューサーは監督同様に必死になって優秀な編集を探しまわるんだ。
   アカデミー賞には編集賞ってのがあるぐらいだからね。
俺 「編集部門だけであるんですか。もう完全に監督の仕事とは別に認められてるんですね。」

M  「よくヒット作にはディレクターズカットが作られるよね。
   あれは編集じゃなくて、監督が自分で編集作業してるからディレクターズカットってなってるんだ。
   映画がヒットしたから、じゃあDVDには監督の思い通り編集した物を作らせてみるかって、ご褒美みたいなもんだよ。」
俺 「じゃあ、ディレクターズカットは映画で使われなかったシーンが入ってるから長いんですね。」
M  「そう、でもヒットしなきゃディレクターズカットは作られないからね。
   監督がいくらこの映画ではこのメッセージを伝えたいって言っても、編集がばっさりやったらそれまでだよ。
   だから編集がプロデューサーの次に偉いんだよw」
俺 「それでかぁ。僕はダイビングやってるんですけど、それで『グランブルー』が好きなんですけど、確かDVDの『グレートブルー』のほうが45分も長いんですよ。友人と潜水調査の仕事に行ったエピソードが、映画版では丸々切られてるんですよ。たぶん、映画だと長すぎるから編集が切って、ヒットしたからDVDに入れたっていうのは同じ理由ですね。」
M  「アニメにも編集賞あってほしいよ。それ俺らが編集やってるんだって言いたいよw」
俺 「あははは(笑)」

〜〜〜〜
『グラン・ブルー』・・・実在のフリーダイバー、ジャック・マイヨールをモデルにした伝記的映画。
 フランスでは上映時間132分のオリジナル版が劇場公開され、それ以外の国では上映時間120分の編集版が劇場公開された。
 本作のヒットにより1992年には、上映時間168分の『グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版』も劇場公開された。(参照:Wiki「グラン・ブルー」http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC

参照:Wiki「ディレクターズ・カット」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%88

関連記事:『Mさん話「演出と脚本」』
http://cost-off.seesaa.net/article/97360336.html
Mさん話「作監」「茄子 アンダルシアの夏」
http://cost-off.seesaa.net/article/107494745.html
Mさん話「江頭2:50とお笑い」
http://cost-off.seesaa.net/article/97482630.html

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2008年05月21日

Mさん話「江頭2:50とお笑い」

   『Mさん話「江頭2:50とお笑い」』

M  「そういえば、○○さん(俺の名前)はブログに江頭2:50のこと書いてたけど、江頭ファンなの?」
俺 「はい、PPP(江頭2:50のピーピーピーするぞ!)とか観てますねー。この前、友達がPPPの観覧当たったのに、当選メールに気づかなくて行けなかったんですよw」
(参照:『江頭2:50のPPP観覧当選』
http://cost-off.seesaa.net/article/93201940.html

M  「エガちゃんは、ほんと笑いに真剣だよね」
俺 「ほんとですよ。24時間芸人やってますよ。カメラ回ってるとか関係なしにやってますからね、本当のプロフェッショナルですよ」

 江頭は、番組でもなく完全にプライベートでわざわざ富山までパナウ○ーブに潜入に行ったりしてて、それに匹敵するプロフェッショナルは故・勝新太郎ぐらいだと思う。
 勝は、自分の麻薬裁判やガン告白の記者会見でも「俺を観に来てるんだから」と裁判で不利なろうともウケる発言や、ガンが悪化しょうとも人前では俳優・勝新太郎としての振る舞い続けた。
 勝新太郎は、裁判で出廷する際に「おい、今日の客の入りはどうだ?」と傍聴人の数を聞いていたのは有名な話w
ちなみに座頭市では、CGなしでマトリックス並みの殺陣(たて)をやっている。しかも、目をつぶって。当然体はアザだらけ。本当にプロフェッショナルだと思う。

M  「うん、エガちゃんは一回一回真剣勝負してるよね」
俺 「1クールのレギュラーより一回の伝説ってのは口だけじゃないですよね。
   僕もPPPを観始めてからファンになったほうなんですけど、エガちゃんは真剣にお笑いをやってるのがわかってファンになったんですよ。
   TVはただチャンネル回してつけただけだけど、ライブに来た人は、わざわざお金払って自分を観に来てくれてるから、来た人にはなんとかお土産を持ってもらおうって、オンエアに乗らない話とか精一杯サービスするんですよ」
M  「そうなんだよね。あと映画も好きなんだよね」
俺 「エイガ一刀両断ですね」(注:PPP内の映画評論コーナー)

M  「ほんとによく観てるし、ダメなのはダメって言うし、お金もらってほめたりしないしね」
俺 「ライラは観るな!ってはっきり言ってますからねw」(注:『ライラの冒険 黄金の羅針盤』のこと)
M  「あと、『続・三丁目の夕日』はいい人しか出てこないのはおかしいとか、『硫黄島からの手紙』も6.5点(10点満点)ってちゃんと媚びずに言ったしね。」
俺 「あれを辛口でいったのはエガちゃんだけでしょうね。僕も硫黄島観てから、エイガ一刀両断を観たんですけど、確かに時間経過の表示がないっていうのはその通りなんですよ。いつ米軍が上陸して、今日が何日目って説明がないんですよ。 
   せいぜい二宮が今日で丸何日食べてないって言うぐらいで」
M  「映画の説明する時なんか、ちゃんと場面が浮かぶようにうまく演技しながら説明するしね」
俺 「そうなんですよ、あれもうまいですね。TVで観るエガちゃんとは全然違った一面なんですよ」
M  「エガちゃんに映画撮らせてみたいね」
ちなみに『自虐の詩』は9.5点をつけていた。

M  「だけど、エガちゃんは今でこそ評論させてもらえる場が与えられているけどさ。
   本当はもっとお笑いをやりたいんだと思うよ。」
俺 「でも、TVじゃちょっとしか映らないですよw終了5分前のテロップ中の出番ばっかりですよw
   それも「めちゃイケ」で数ヶ月に一回ぐらいで。」
M  「昔はもっとよく出てたんだよ。「ぷっすま」も前は2週間に一回とか出てたんだよ」
俺 「えっそうなんですか?」
M  「そうだよ、草薙はエガちゃんが出るといい顔で笑って喜んでたよw」
俺 「Mさんはお笑いも詳しいんですか?」
M  「とんねるずなんか貴明&憲武の頃から知ってるよw
   世代的にビートたけしのオールナイトニッポンを聞いてて、今もテープ持ってるぐらいだよw」
俺 「とんねるずにする前の名前があったんですね」
M  「お笑いスター誕生の時は、貴明&憲武で出てたねぇ。
   演出の勉強にもなるから番組の観覧に行ってて、向こうも「おっ、また来たの」とか顔覚えて声かけてくれたよ」
俺 「へーすごいですねぇ」
さすが東京だなぁ。地方で育ったから番組観覧なんて考えもしなかった。

M  「で、エガちゃんなんだけど、本来の土俵のお笑いでドーン!ドーン!ってやりたいんだと思うよ。
   それが規制規制でさあ。昔はもっと出てたのになあ」
俺 「本人も1秒もオンエアできないようにしてやる!って言って、本当に放送できないようなことやりますからねw」
M  「エガちゃんは、サービス精神でやりすぎちゃうんだよw
   その場にいる人を本気で笑かそうとするし、一人でも観客が笑ってないと、その一人のために無茶やっちゃうんだよ。結果、その場はすごい盛り上がって爆笑なんだけど、オンエアには使えない。
   オンエアに使えなくてもギャラは発生するから、そうなると局の上層部も1秒も使ってないのにギャラ払ってるってことで問題になるから」
俺 「放送されなくてもギャラは払うんですか?」
M  「そりゃそうだよ。仕事してるからギャラは発生するよ。
   オンエアするかしないかは別の話だから」
俺 「あー、使えないのにギャラ払ってたらまずいですね」
M  「だから呼ばれなくなるんだよ。でも、現場は使えないけど大笑いして面白いのは知ってるから、またなんとかして呼ぼうってことになってるんだと思うよ」
俺 「エガちゃんは、妥協とか手抜くとかしないですからねw」

M  「昔は、浅ヤン(浅草橋ヤング洋品店)って番組で、まだ有名でない頃に浅草キッドと一緒にムチャクチャやってて、それで、おっコイツ面白いなって思って、それからエガちゃんを観るようになったんだよ。
   浅ヤンって知ってる?12チャン(12ch,テレビ東京)だからやってないか?」
俺 「田舎は放送してなかったんですが、浅草キッドの本で何度か書かれてたのでちょっとだけ知ってます。
   確か城南電機の宮路社長((故人)と医者(石井秀忠医院長)がロールスロイス対決やって、ロールスロイスで綱引きとか完全ガチのゼロヨンレースをやったとか。その時に宮路社長は、俺は特攻隊の生き残りだから怖いもんなんかあらへんって言ってたとかw
   映像は見てないんですけど、それぐらいムチャクチャやってたのは本で読みましたよ」
M  「ああ、やってたやってたwあの番組伝説多いよwあの頃は今ほど規制うるさくなかったんだろうね」

俺 「エガちゃんは、ああ見えてかなり根は真面目らしいですね。
   本番前は緊張しっぱなしで、すべったらすごく気にするって聞いたことありますけど」
M  「うん、ほんとはすごい真面目なんだと思うよ。笑わすために自分を呼んでくれたってことですごいプレッシャー感じてると思うよ。すべったら暴れるって芸風でやってるけど、内心傷ついてると思うよ」
俺 「島田伸助か誰かの本で、『芸人はみんな傷ついてる。必至に考えて面白いと思ってやったことが、ウケなかったらとその場で否定される。受験みたいにこっそり後から通知が来るわけでなく、すぐにみんなの前で結果が出る。だから傷ついてない芸人なんていない』って書かれてたのは覚えてますよ」

M  「それは僕もそうだよ。時間かけて必至にこうやったらもっと面白くなる、これは絶対ウケるだろうって考えて、ああしろ、ここはこうしろって指示出して、試写した時に評判悪かったら同じだよ。
   それまでふんぞりかえってどうだ!って感じで試写見て、そこへ後ろのほうから『ちょっとこれ・・』とか『コンテのほうがよかった』ってこそこそ聞こえてきたら、もう段々小さくなっちゃうよ。テロップに名前出さないでほしいって思うよ」
俺 「あははwそういうもんなんですかw」   

M  「そうだよ。アニメーターに指示通りやってこんな出来だったら、もうあの人と一緒に仕事したくないって思われるんじゃないかって帰ったら気になるんだよ」
俺 「いやでも、時間がきつかったとか色んな要因があるじゃないですか?」
M  「それはあるよ、時間や予算の制約もあるし、この人にここはやってほしかったけどスケジュールが合わなくて呼べなかったとかね。
   でもそれは、仕事請けた以上言えないし、ベストメンバーで完全な状態で臨めるなんてほぼないからね。」
俺 「やっぱりベストメンバーでやるってのはなかなかないですか。」

M  「でもね、自分の仕掛けが狙い通り決まって、うまくいった時はやっぱりこの仕事やって良かったって思うね。
   僕もある監督と一緒に仕事して名作が出来て、あの作品に参加できてうれしかったとかあるからさ。
   次にあの監督がやるならまた呼んでほしいとか、ギャラは安いけどあの監督とならいい仕事できそうだって思うことあるからね」

俺 「やっぱり自分の計算通りはまってウケたら嬉しいもんなんですねw」
M  「だからこの仕事やめられないんだよw」

 確かに狙ってすべったら厳しいものがあるんだろうけど、うまく決まった時ってのはいいもんなんだろうなあ。俺はそういう仕事したことないけど、ちょっとだけわかる気がした。

参照:Wiki「浅草橋ヤング洋品店」1992年4月14日〜1995年9月24日放送
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%85%E8%8D%89%E6%A9%8B%E3%83%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E6%B4%8B%E5%93%81%E5%BA%97

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関連記事:『Mさん話「演出と脚本」』
http://cost-off.seesaa.net/article/97360336.html
『Mさん話「映画とディレクターズカット」』
http://cost-off.seesaa.net/article/98197272.html
『Mさん話「映画の文法、表現の方程式」』
http://cost-off.seesaa.net/article/103435242.html
『江頭2:50 名言・迷言集』
http://cost-off.seesaa.net/article/71647520.html

【地震10】江頭2:50がいわき市に自力・輸送で物資支援
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2008年05月20日

Mさん話「演出と脚本」

 2008/05/16、再びMさんと駅前の居酒屋にて。
前回、Mさんが演出を担当した某有名作品の脚本をぜひ見たいとお願いしてたら、その脚本と他に今担当している作品の絵コンテも持ってきてくれたので、それを見ながら演出について教えてもらった。
 アニメの演出は、
・脚本を元に絵コンテを描く
・絵コンテをアニメーターに渡して、上がってきた原画・動画をチェックする
・全体の時間進行や特殊効果などを指示する
ということらしい(俺の理解が正しければ)。つまり、その回の製作監督のような立場だと思う。

 で、見たかった脚本を見ると、これが予想以上にあっさりというか、台詞と必要最低限度の情報しかない。30分番組でA4で23枚しかない。想像以上に薄い。ちょっとした冊子ぐらいあると思ってたのに。

俺 「ええっ脚本ってこんなもんなんですか?
   ほとんど台詞と戦闘結果というか、もっと戦闘シーンはもっと具体的に指示があると思ってたんですが」
M  「そんなもんだよ。」
俺 「特殊な武装は具体的に、〜装備とか〜から突如現れるってありますけど、配置はこうとかこういう間合いでとかの説明がほぼないですよ。これで画を起こせるんですか?」
M  「そこをどう表現するかが演出だし、描くのが仕事だから。 
   だって、配置まで指示出すなら演出の仕事ないでしょ。もう直接アニメーターに渡せばいいから。」
俺 「そりゃそうなんですけど、有名な○○○斬りのシーンが脚本では数行とは・・。もっと具体的に描写があると思ってましたから。」
 おそらく別の人が演出を担当してたら、○○○斬りはまったく別の形になってたかもしれない。

M  「昔はもっとすごくて、戦闘シーンの説明書きが「延々と激しい戦闘が続く」としか書いてない脚本があったそうだよw」
俺 「それ、演出頼みもいいとこじゃないですかw」
M  「そういう時は、こっちも必至になってどうするか考えて悩んで作るんだよ。当然時間もかかるけど、全部ガチガチに決まってる時よりは、任せてもらってる時のほうがやりようがあるね。
   この時は、けっこうスラスラいってAパートは8時間ぐらいでできたよ。」
俺 「でも、それまでの放送はあまり見てないって」
M  「うん、打ち合わせでムック本一冊渡されたきり。あとは打ち合わせで、これはどういう意味ですかって聞くわけ。」
俺 「え?特別な内部資料じゃないんですか?」
M  「いやたぶん、コンビニで売ってるような資料だよwそれ見ながらコンテ書いたよ。」
俺 「ええーーっ、すごいですけど、これできない人は絶対できないですよ。」
M  「だから、監督がこの回の演出を誰に頼むかって時に、これまでどういう仕事やってきたを見て、できそうな人を呼ぶわけ。全然違うジャンル、例えば『ちびまる子ちゃん』をやってた人にロボット物のドンパチの回を任すことはないわけw
   それは監督が人を選んで決めるから。もし、頼んだけどできないって場合は、監督が自分でやることになるから。」

 という話だったが、それでもこれだけの脚本の説明で、どうやってあのすごい戦闘シーンができるんだ?どっからあの映像が浮かぶんだ?
 使う武器は書かれても配置などの説明がほぼない状態から描くわけだから、絶対に才能ないとできないなあ。

 ブログに連ザの対戦話を書いてたけど、あれは画面上の内容を思い出して書いてるだけだから、せいぜい記憶力だけで創造力はいらないからなあ。
 漫画の原作付きならまだ楽かもしれないけど、一からアニメ作るってほんとすごいなあ。

M  「でも、師匠はその脚本も自分で書いたり、会議で決まった脚本家の脚本の内容変えて(捨てて)コンテ書いてたからもっとすごいよ。それに比べたら全然だよ。」
俺 「いや、それはあきらかにMさんの師匠がずば抜けてるんだと思いますよw
   この脚本の回は、僕面白かったからほとんど内容覚えてますから。戦闘シーンもすごかったし、たぶん僕の友達もあの回は絶対覚えてると思いますよ。」

  なぜか江頭2:50話につづく
(『Mさん話「江頭2:50とお笑い」』
http://cost-off.seesaa.net/article/97482630.html

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関連記事:Mさん話「アニメーターと演出」
http://cost-off.seesaa.net/article/104815245.html
Mさん話「宮崎監督作品」
http://cost-off.seesaa.net/article/103052906.html
Mさん話「才能U」
http://cost-off.seesaa.net/article/100309680.html
Mさん話「最近の打ち合わせ事情」
http://cost-off.seesaa.net/article/124937613.html

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2008年05月10日

アニメーターのギャラ(Mさん話5)修正版

2008/04/24、最寄駅前にある居酒屋でMさんと飲んだ時の会話。

俺 「そういえば、映画ってCMないのにどうやって予算とかスポンサーつくんですか?」
M  「よく○○製作委員会っていうのがあるよね。
   あそこでスポンサーの上層部が集まって会議して決めるんだよ。
   例えば、ジブリ作品をTV放送する時は日テレが放送権を取るって決まってるから、将来の放送権やソフト化(DVD化)の売り上げも見越して、その権利をうちがもらうから何%出すとか決めるわけ。
   キャラクター商品売りたいなら、おたくは何%ぐらい出しなさいとかね。
   それで、その予算の中で制作費はこれぐらいで監督は誰に任すとか、宣伝費はこれぐらいでどの広告代理店に任すとか決めていくんだよ。」

俺 「あ、製作委員会ってそういう事決めるんですか。
   日本人は協議制が好きだから、○○委員会作ってるのかと思ってましたw
   あれはスポンサーとかの予算会議なんですね。なるほど。」

M  「でもね、映画と違ってTVアニメの30分一本の予算ってのはどこも大体同じレベルなんだ。」
俺 「そうすると、有名な監督を起用すると監督の分でほかの予算がきつくなるんじゃないですか?」
M  「いや、アニメの場合は有名な監督やいかにキャリアがある監督でも、絵コンテや演出は一本いくらなんだよ。
   誰がやろうと、この回の演出料はこれだけっていう決め方なんだ。」

俺 「えっ、それじゃキャリア関係なしってことは、ベテランでも若手の監督でも同じなんですか?」
M  「そう。たとえ宮崎監督や富野監督がやろうと1年目の新人がやろうと、同じ一本いくらなんだよ。多少色はつくかもしれないけど、基本は同じだね。」
俺 「じゃあ、有名監督にはギャラ同じなら頼みづらくなるじゃないですか?」

M  「そこはほら、業界で人同士のつながりあるから、昔仕事一緒にやった後輩が監督やるっていうなら、義理で一本演出やってやろうとかそういう関係で頼んだりするわけだよ。こっそり別の名前でやったりね。」
俺 「なるほど面白いですねーw結構、人間関係で仕事受けるとかあるんですね。」
M  「そりゃそうだよ。同じ業界の人だからね。」

俺 「でも、声優はベテランに頼むと高いとか聞きますけど?」
M  「あ、声優さんはキャリアによって違う。タレントと同じでギャラはベテランほど高い。
俺 「そうですよね。シャアの声優さんに頼んだら他は知らない新人ばっかりになるとかどっかで聞いたことがあります。」

M  「それはよくある。主役以外は知らない名前ばっかりとかねw
   でも、ケロロは有名な声優さんばっかりだから、相当なギャラ払ってると思うよ。
   声優の予算までは知らないけど、ケロロはベテランで有名な人多いよ。
   あと、シャアの声優の池田秀一さんは元子役だったと思うよ。」

俺 「え?シャアの人って子役だったんですか?それは全然初耳ですね。」
M  「たぶんそうだと思うよ。天才子役って言われて、TVで見たことあるから。NHKの『次郎物語』だったかな?子役で出てたよ。」
俺 「えーっ、そうなんですか。『次郎物語』はちょっと知らないですね。
   この前SEEDディスティニーで議長(デュランダル議長)やってましたけど、シャアのイメージ強かったですねw」
M  「だってシャアの声はもう20年以上やってるからねー。」

(↑の関連話:「ガンダム創世」大和田秀樹著
       http://cost-off.seesaa.net/article/116268683.html

M  「それでアニメの演出料は一本いくらなんだけど、原画のほうは1カットいくらで、これも一本いくらで決まってるから原画予算でカット数を割るんだよ。
   一本100万としたら、30分300カットだったら100万を300で割って1カットいくらになるんだよ。」
俺 「でも、毎回300カットとは限らないんじゃないですか?内容によってカット数変わると思うんですが」

M  「そうなんだよ。内容によっては300が500カットとかになることもあるから、そうなると100万円を500で割るから1カット当たりの単価は落ちるんだよw」
俺 「ええーっ、仕事量増えてるのにギャラ落ちるってことですよね?それはきついですね。」

M  「どうしても派手なシーンが多いほどカット数が増えてしまうことが多いんだよ。
   俺も以前は500カット近く書いちゃったし、原画や動画の人は割りあわなかったと思うよw
   それで1カットいくらというのは、ミサイルが飛び交う派手な戦闘シーンでもブリッジで話してるシーンでも同じ1カットいくらなんだよ。

俺 「徹底してますねw戦闘シーンのほうが大変なのに、同じ単価って明らかにおかしいじゃないですか?戦闘シーンばっかりの人はもろ損じゃないですか?w」

M  「うん、でもアンパンマンが止め絵のシーンでも、モビルスーツ戦でも同じ1カットというのは変わらないんだよ。
   だからなるべく交ざるようにはするんだけど、全部同じ比率にはならないから、どうしてもきついシーンに当たった人はきついままなんだよw」

俺 「動画も同じですか?」
M  「動画と仕上げは、単純に一枚描いていくらだから、300カットが500カットに増えたら、やっただけ多くもらえる。300カット×○○○円が500カット×○○○円になる。
(注:この辺は数字の記憶があいまいです)
   そうすると、宮崎さんとかカットを多く描く人に頼むと動画の予算オーバーってことになっちゃうよね。
   いい作品だけど制作費が赤字だったというのはそういうわけw」

俺 「あー、なるほどそういうわけだったんですかw有名監督だと内容を勝手に減らすわけにもいかないですしね。」
M  「でもやっぱり、カット数が多いほうが画はよく動くし、いい作品にはなるんだよ。」

  
    『Mさん話「演出と脚本」』につづく
http://cost-off.seesaa.net/article/97360336.html

〜〜〜〜〜
<関連記事>
Mさん話「演出の役割3−1」
http://cost-off.seesaa.net/article/129065805.html
『Mさん話「江頭2:50とお笑い」』
http://cost-off.seesaa.net/article/97482630.html
Mさん話「DVD化前編」
http://cost-off.seesaa.net/article/119673798.html
『タニさん話(高円寺トーク2)』
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2008年04月22日

Mさん(アニメ業界の人)その4修正版

『Mさん(アニメ業界の人)その3』の続き。
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俺 「師匠って誰なんですか?」
M  「○○○(イニシャルはD)って人なんだけど、知ってる?
   でも、作品ごとにいくつも名前持ってるんだけどねw」
俺 「ちょっと知らないです。監督名までは詳しくないんで。ペンネームっていくつも持ってるんですかw」
M  「師匠は、初めはサラリーマンやってて、それからこっちの業界に入ったんだ。」
俺 「え?サラリーマンだったんですか?なんでまた。」
M  「うん、東芝に勤めてたけど辞めて、それから虫プロ入ったんだ。高校時代から漫画家目指してた(すでにやってた?)から、やっぱりこっちの業界でやりたいって思ったんじゃないかな。」
俺 「それでやれるってのがすごいですね。」
M  「そう、それが今じゃ大御所で○○演出って言い方するからね。」

俺 「そういえば、『ホワイトアウト』の作者も元々、アニメーター出身って聞いたことあるんですが。」
M  「ああ、真保 裕一ね。彼もそうだよ。確かシンエイ動画だったかな?」
俺 「あれってシンエイ動画だったんですか。『真保裕一・解体全書「夢の工房」』って本が図書館にあったんで読んだんですが、在籍してたアニメ会社の名前は伏せてるんですよ。
   元々、新卒の入社試験で本命の大手アニメ会社は落ちて、小さな会社に入って、その後入ったとこがつぶれて、経験者採用で初めに落ちた大手の会社を受けたら合格したって書いてるんですけど、あれはシンエイ動画のことなんですね。
   その中で真保裕一は、一回だけ監督やらしてもらったけど、急遽バトンが回ってきて全然時間がないままやったから納得いくのができなかった、だから恥ずかしいからってこれも名前伏せてるんですよw」

M  「たぶん『笑ゥせぇるすまん』『おぼっちゃまくん』んだったかなぁ?やってたと思うけど、ちょっと自信ないけど。」
俺 「あれ『笑ゥせぇるすまん』だったんですかw解体全書でまで隠してたからなんだろう?って気になってたんですが、今わかりましたよw
   それで、小説で賞取ったんで会社辞めたんですよね。」
M  「でも今もアニメの仕事やってるよ。去年のドラえもんの映画の脚本やってたし。新魔界大冒険だっけ、エンドロール名前出てたからね。」
俺 「ドラえもんやってたんだwさすがにドラえもんはもう見てないですねぇ。小さい頃は見てたんですが。やっぱり元々こっちの業界出身だから仕事の依頼来るんですかね。」
(2009年春公開の『新・のび太の宇宙開拓史』の脚本も真保裕一が担当する。)

俺 「ドラえもんは、藤子・F・不二雄が死んでから10年以上経つのに、毎年毎年映画もよく続きますね。今年の映画のキー坊の話は、僕が子供の頃に単行本で読んだ話ですよ。元は短い話なのに。」
M  「今年の映画にちょっと内部じゃ評価いまいちなんだよ。」
俺 「なんでですか?客の入りが悪かったんですか?」
M  「いやー、宮崎アニメ入ってるって言われてるんだ。」
俺 「あー、環境とか自然保護とかのメッセージが強かったんですねw」

M  「アニメはどんなのが好きなの?手塚作品が好きというわけではないの?」
俺 「いや、放送してたのが好きなんですよ。田舎だったんで、小さい頃はチャンネルが少なかったんで、放送してたのは結構覚えてるんですよ。
   あとは、大学に入って深夜の再放送でガンダム見始めたとか、友達(N城)がダビングしてダンボールで送りつけてくるとかでw
   最近良かったのは『グレンラガン』ですね。『ガンダムOO』は微妙でしたけど(正直つまらない)、ガンダムって名前ついたらどうしても見ますね。」
M  「ロボット物が好きなの?」
俺 「そういうわけではないですけど、ロボット物はゲームとかでまた出ますからね。
   シード(SEED)の対戦ゲームとか好きですし、友達も夜中ゲーセンでやるんですけど、大手企業に勤めてたり外見格好良くて彼女もいるのに、ガンダムやりに集まりますからね。
   ブログにもそういう話も書いてるんですが、良かったら見に来てください。」
M  「今度いくよ。」
俺 「小さい頃『ダンバイン』見たんですけど、小さすぎて内容まったく覚えてなかったんですよ。でも、主題歌は歌えるんで見てたのは確かなんですよ。」
M  「あの主題歌はいいよねー。」
俺 「ほんといいですよねー。それで、DVDがレンタル屋入ったんで最後の2巻だけ借りてみたんですよ。そしたら、オーラバトラーの動きがガンダムとそっくりなシーンがいくつもあるんですよ。
   ダンバインやビルバインの動きが、ガンダムがザクの頭を踏みつけて倒すシーンとまったく同じ構図でまったく同じ動きだったんですよ。やっぱり監督が同じだと演出も似るんですね。
M  「それは確かにあると思うよ。」

ここでMさんのケータイに連絡が入る。どうやら呼び出しのようだ。
M  「あっ○○○がっ」
俺 「あははwじゃあこの辺で。すいません話し込んじゃって。」
M  「いやいや、楽しかったですよ。じゃあ、また何かあれば。」
たぶん、○○○○○(作品名)の仕事の途中だったんだろう、スタジオから呼び出しが来て解散となった。
Mさん、面白い話ありがとうございます!また機会があればよろしくです。

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関連記事:
『Mさん(アニメ業界の人)その2』
http://cost-off.seesaa.net/article/93222045.html
『アニメーターのギャラ(Mさん話5)』
http://cost-off.seesaa.net/article/96287580.html
『真保 裕一著『ストロボ』『ホワイトアウト』
http://cost-off.seesaa.net/article/33995826.html
『普通日記(2007/11/12)』
http://cost-off.seesaa.net/article/66155017.html
Mさん話「ガンダムとエヴァ@」
http://cost-off.seesaa.net/article/112749838.html
Mさん話「ガンダムとエヴァAスポンサー」
http://cost-off.seesaa.net/article/113010701.html

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2008年04月13日

Mさん(アニメ業界の人)その2(ver.1.1)

     『Mさん(アニメ業界の人)その2』

俺 「毎週放送してる30分のアニメって1週間でできるもんなんですか?実質25分としても。」
M  「いやー、できないできない。」
俺 「ですよね。その分は放送のだいぶ前から作りためしてるんですか?1年前からとか」
M  「うーん、1年前ほどじゃないけど、大体3ヶ月前ぐらいからは作ってるね。でも、ほとんどためて置くなんてできないよ。ほんと放送当日出来上がることなんてざらだよw」
俺 「やっぱそうなんですかw僕も週刊の出版の仕事してましたけど、4日取材して記事書いて1日レイアウトして印刷に出すってのをやってましたけど、アニメは全然大変ですね。」

M  「アフレコはほんと絵が間に合わないから、絵コンテ貼り付けて撮るとか、真っ暗な状態撮ったりすることもあるよ。」
俺 「噂はほんとなんですね。絵が間に合わないまま、声を撮るっていう話は。あれはうまく絵と合うんですか?」
M  「それは声優さんもプロだし、あとから台詞に合わして絵を作ったり、口パクのない絵にしたりもするんだよ。」
俺 「そっちのほうが難しいじゃないですかw声に合わせて絵を作るってw」

俺 「エヴァのTV放送の最後の2話は、変な形になってそれで結局、映画版で作り直したじゃないですか。あれも間に合わなかったからなんですか?」
M  「エヴァも事情聞いたことあるけど、あれもほんとに間に合わなかったんだ。ラスト2話のより前の『男の戦い』あたりから厳しくなってきてて、翌週の絵コンテも真っ白の状態だったらしいんだよ。」
俺 「絵コンテがないと、絵もかけなくて作業できないじゃないですかw」
M  「庵野(監督)さんは、2日も編集に時間かけるんだよ。普通は4時間とか半日でやるんだけど、2日かけるんだよ。」
俺 「1週間のうち2日も編集にかけてたら間に合わないじゃないですかw芸術作品じゃないんだからw」
M  「でも、大変だったと思うよ。聞いた話だと、23話とか24話で出来上がりの尺が1分以上長くなって、切りようにも終盤で内容が内容だけに切れない状態で編集やってたそうだから。
   だからあのラスト2話もほんとよく間に合ったと思うよ。」
俺 「確か、庵野監督がもう間に合わないから、もうディレクターと二人でTVに出て謝罪しょうとしたら止められて、結局ああなったって本に書いてましたよ。ほんとに時間なかったんですね。
   そういえば、24話『最後のシ者』の予告(23話での予告)は絵が動かなくて、絵コンテの紙芝居みたいな感じになってたけど、全然できてなかったからなんですね。初めは変わった演出だなあって思ってましたけど。」
M  「演出といえば、あれも演出なんだよ。でも、実際できてなかったんだろうね。」

俺 「ここ数年でセルからデジタルに変わって、楽になったって聞きますが、実際楽になったんですか?」
M  「楽になった!絵の色を塗らなくてよくなったのが大きいし、だいぶ違うね。」

   つづく

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続き→『Mさん(アニメ業界の人)その3』
http://cost-off.seesaa.net/article/93793230.html
『Mさん(アニメ業界の人)その4』
http://cost-off.seesaa.net/article/94280488.html
『アニメーターのギャラ(Mさん話5)』
http://cost-off.seesaa.net/article/96287580.html
・Mさん話「アニメーターと演出」
http://cost-off.seesaa.net/article/104815245.html

2006年08月11日

ブライト訃報

弾幕が薄いって左翼に言ってくださいよ・・。

1282163.jpg

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声優の鈴置洋孝さん死去 「ガンダム」のブライト艦長役
2006年08月10日19時17分
 鈴置 洋孝さん(すずおき・ひろたか=声優)が6日、肺がんで死去、56歳。葬儀は近親者のみで済ませた。後日しのぶ会を開く予定。連絡先は東京都渋谷区桜丘町29の10の賢プロダクション

関係ないけど、渋谷駅桜ヶ丘地区は再開発予定地区です。

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関連記事:訃報】飯田 馬之介氏【ガンダム第08MS小隊監督】
http://cost-off.seesaa.net/article/171716787.html
「ガンダム創世」大和田秀樹著
http://cost-off.seesaa.net/article/116268683.html
『大人の事情(皆殺しの監督)』
http://cost-off.seesaa.net/article/92528294.html
K合さん話「ジブリの美術監督」&『海がきこえる』
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