『高知龍馬空港&土佐人』 県民性シリーズ その2
高知県南国市にある、第二種空港。愛称は高知龍馬空港(こうちりょうまくうこう)。
日本で初めて人名を冠した空港である。
2003年11月15日(龍馬の誕生日) 「高知龍馬空港」に愛称化そう、問題はここである。
人名を冠したという点と、なぜ龍馬であるか。
当時(2003年)高知県内では、この高知空港の愛称化について大論争が起こった。
知事など賛成派意見・署名も7万人を超えております
・龍馬は、やはり多くの国民にとってちょっと特別な存在、今、一番会いたい人アンケートで、1番は小泉総理大臣、 2番は坂本龍馬、3番が織田信長になっていて知名度は申し分ない。
・世界には、
シャルル・ドゴール空港だとか、ジョン・F・ケネディ空港だとか、個人の名前をつけた空港というのは、いっぱいある。日本ではまだ個人の名前を付けた空港というのはありません。そういう意味でも、インパクトというか、アピール効果がある。
反対派の意見・龍馬を好きでもないのに押し付けるな。なんでもかんでも龍馬かよ。
・人気があるなら、鹿児島なら西郷空港でいいのか?そういうやり方は、恥ずかしくないのか?
・予算はどうするんだ、税金の無駄。知事のパフォーマンス。
問題の内容よりそれ以上に、ここの県民性は酒以上に議論が好きで、
議論を肴に酒を呑む人々といってもいい県民性だ。。
(県外に出てから、高知県民というより土佐人という言い方が好きになった。
高知県民という日本の端っこのワンパーツというニュアンスの言い方より、歴史を感じる土佐人のほうが誇りに思う。
この感覚は、薩摩隼人、長州男児という言い方と同じだ。)
年間日照時間が全国トップクラスで、年間降水量もトップクラスという、晴れか大雨という気候が、曇りのどっちつかずが少なく、白黒をはっきりつけたがる気候風土がもろに影響している。

高知県勢指標(2000年5月高知県発表)
JJJさん 高知の面白いページ
http://www.kcb-net.ne.jp/jjjsss/ さらに日本語は論文を書く時や英訳する時に、言語特性としての曖昧さがあり、わかりづらいと指摘されるが、その日本語の中で土佐弁という極めてそういう点で他の方言と比べても優秀であると、司馬遼太郎がほめていたw
土佐弁は、イントネーションは上方方言(関西弁など)と同じで、『竜馬がゆく』の作者の司馬遼太郎さんは大阪出身のせいか、読んでてこっちが惚れ惚れするほど見事に書かれている。
もう俺は県外に出て長いので段々使いづらくなっている。
ちなみに、
司馬遼太郎氏はたった2人しかいない「名誉高知県人」。1996年2月12日死去。享年72歳。
話を高知空港に戻す。
完全なる私見であるが、
これは堅物といわれる橋本知事の最初で最後のウケ狙いのボケなのではないかと解釈している。
「
橋本知事=橋本大二郎は、東京都出身の元NHKキャスターで実兄が元首相の橋本龍太郎。
高知に縁もゆかりないパラシュート候補で、酒呑みの多い南国高知にあって堅物のイメージがある。
その堅物知事は、2001年1月8日、高知市が開催した
成人式での挨拶の際、騒ぐ新成人を「静かにしろ!」「帰れ!」と一喝した。
この模様はTVで放送され、成人式崩壊の中で世間の喝采をあびた。なお翌年以降の成人式は全て欠席している。
また
飲酒運転をした県庁職員はクビ!(懲戒免職)を提言し、しかもそのたった一ヵ月後に飲酒運転で捕まり、実際に懲戒免職を食らった中堅職員もいた。
知事カンカンw。」
無論、この時も知事の人事権乱用だ!との論争が勃発した。
(関連記事:『酒の話』
http://cost-off.seesaa.net/article/114700604.html)
俺も高3の時に、受験前だがなんだかで体育館で知事の講演を聞いた。
内容は、
「私も実は浪人してます。高3の頃は、バンド活動などをしてあまり勉強してなくて、それで行きたい大学だけ受験して、当然落ちてしまいまして。2年目からはちゃんと勉強して、他も受けました。だから皆さんも目標をもって頑張ってください。」
てな内容で、へー、浪人してたんだ。
って思ってたら、教室に帰って
担任のスクールウォーズ山下(あだ名)が、
「みんな、知事が現役の時に受けた大学は東大だ。だから落ちても恥ずかしくないんだ。みんなは真似すんな!いいか、真に受けるんじゃないぞ!」
と、
即否定してたのを覚えている。
この
担任のスクールウォーズ山下は、高校時代に様々な伝説を作っているが、それはまた別の機会に語る。
まあ、知事の話は置いておいて、問題は高知龍馬空港だが、
堅物知事の一世一代のボケなら、失敗だろうと成功だろうとそれでいいじゃないか。だってボケなんだもんwと思う。
任期が終わり、他の業績は忘れられても、
「あのネタみたいな空港名誰がつけたの?」
「いやあ、昔県外出身の橋本大二郎っていう堅物知事がいてさ。そりゃ県民は、そのセンスを疑って反対論争も起こしてさ・・・。」
って、話題になって酒の肴になればいいじゃないか。
実際、県内でも普段話題がない人とも話がしやすいオールマイティな話題だった。
合併問題などと違って利害関係が発生しにくく、賛成反対どっちについてもあとくされない話題だった。
だから経済効果とかアピール効果とか、そんなもんは小さいことだ。
もし、これで失敗して日本の人名空港が一つだけになっても、唯一の人名空港だし、2番目ができても二番煎じ、うちのパクリかよって言えるし、いいじゃないか。例えば、お笑いでウケを狙って外しても、それは小さいことだ。
大事なのは、舞台に上がって挑戦すること、挑むことだ。今は過疎でジリ貧の県だけど、戦国時代にも四国を制覇し、幕末も多くの犠牲払いながらも挑み続けてきた。
そんな歴史を持つ以上、
初の人名空港=龍馬空港というお笑いに知事がチャレンジしたことを、結果よりも日本で最初で先がけてやったということを評価したい。だって、俺は高知空港に着陸前の機内アナウンスで機長が
「まもなく、
高知龍馬空港、気温は・・、天候は・・。」
って、真面目に言ってるの聞くと、
プッ、やりやがったな大二郎wっていつも笑っちゃうもんw
何を根拠にボケかって?

この知事の発表時の顔、ちょっとニヤけて笑いをこらえてるでしょ?
ヤツは、狙ってたんだよー!!!(MMRキバヤシ風にw)<追伸>
この愛称というパターンは、高知ではもう一回あった。
第3セクター土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線(これも愛称?正式には阿佐線)の
後免駅の次の駅「後免町駅」は、まぎらわしいということで、「ごめん」の次は「ありがとう」ということで、愛称が「ありがとう駅」と決まった。
ありがとう駅(後免町駅)にある愛称のプレート
やなせたかしは、アンパンマンの作者で高知出身。ごめんなはり線の駅キャラクターのデザインを担当。(確かノーギャラで引き受けたような・・。)
〜〜〜〜
参照:ありがとう駅(後免町駅)
http://www5.ocn.ne.jp/~shiokaze/tenohirawo3001.htm関連記事:『ごめん駅(後免駅)』
http://cost-off.seesaa.net/article/109034163.html『ケンミンSHOW高知編』
http://cost-off.seesaa.net/article/125641390.html『くどいほどに龍馬』
http://cost-off.seesaa.net/article/26810222.html『ジョン万次郎』
http://cost-off.seesaa.net/article/120717341.html歴史&高知カテゴリー
http://cost-off.seesaa.net/category/2869212-1.html続きを読む→とりさんに捧ぐ・参考資料