超人的な記憶力で学校嫌いの勉強好きの型やぶりな人物。
住んだ場所だけでも
和歌山→東京→和歌山→アメリカ・サンフランシスコ→ミシガン州アナーバー→フロリダ→キューバ→中米(ハイチ、ベネズエラ、ジャマイカ)→アメリカ→イギリス・ロンドン→和歌山→熊野・田辺
1867年(慶応3年)生まれの明治時代の人でありながら、この移動をしつつ、異郷の地で一人気を吐き、貧困や不遇と闘いながら素晴らしい功績を残した。
正月に実家から持ってきた神坂次郎著の『縛られた巨人 南方熊楠の生涯』 は愛読書の一つ。熊楠が帰国してから、弟との相続問題など不遇が続くなかで研究を続け、晩年(1929年・昭和4年)に昭和天皇に田辺湾神島沖の長門艦上で進講し、やっと報われるくだりは本当によかったと思う。
その後、1935年(昭和10年)に神島が国の天然記念物に指定され、熊楠の自然保護の運動がここに実る。その後、神島は人が入れないため、木々の茂る生物の楽園となっている。
1962年(昭和37年)5月、白浜町を行幸した昭和天皇は御宿所の屋上から神島を眺めて歌を詠んでいる。
「雨にけぶる 神島を見て 紀伊の国の 生みし南方熊楠を思ふ」
これは、昭和天皇が民間人を詠んだ最初の歌であった。

アメリカ時代の南方熊楠
ちなみに神坂次郎著の『縛られた巨人』は、年代とページ数はほぼ一致している。25歳だと1/3ページ、30代後半だとほぼ半分のページで書かれている。意図したのかわからないが、狙ってたらすごい。
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参照:Wiki「南方熊楠」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E6%96%B9%E7%86%8A%E6%A5%A0
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