2010年12月21日

S川話「コンビニLの事件簿トリプル」

『S川話「ウンコテロ」(ver.1.2)』の続き。
http://cost-off.seesaa.net/article/174270236.html

   S川話「コンビニLの事件簿トリプル」

 S川話「ウンコテロ」は、PCに古いメモのデータが残っていたのでそこから書いたが、一応S川に許可も兼ねて「君はウンコテロを覚えているか?」というメールを送って確認をとろうとしたら、2時間後、許可どころか続編のコンビニ話を送ってきたw
以下、S川からのメール。

「ウンコテロが発生した某コンビニLは、熊本県下で売上1位2位を争うエリート店舗であった。
それはひとえに、立地条件が揃っていただけの話だが、繁盛している店舗は、ときに人の妬みをかう。
その妬みの典型がウンコテロであった。

 あの強烈な臭い以上に、本来は、便器のある個室において、便器の中に収納されるべき汚物が、反対側の用具室に仕掛けられていた事実に戦慄を覚えたものだった。

某コンビニLは、ウンコテロ以外にも、さまざまな危機に遭遇していたのだ。

@万引き常習犯の男もいた。

 深夜のコンビニには、いかついヤンキー御一行様が、黒塗りの高級乗用車でブワァーンとエンジンを吹かしながら乗りつけ、駐車枠を無視して、店の出入口の前に斜めに駐車する。

ヤンキー御一行様は、バカでかい声で喚きながら、我が物顔で店に入ってくる。

そんなヤンキー御一行様が、店員を見て、急に腰が低くなり、『ご無沙汰してます』と挨拶する。
我が物顔で練り歩いていたヤンキー御一行様は、急に小さくかしこまり皆が皆礼儀正しくなってしまって、お利口さんに買い物をする。
『あ、レシートは結構です。すんません。お疲れ様です』
とヘコヘコしながら帰っていく。
乗りつけた時とは打って変わって、帰るときは、随分と静かに運転していったものだ。

そんなヤンキー御一行様も黙る伝説の店員こそが、元暴走族の頭を務めた某コンビニLの社員である。

 俺が仕事をしていると、この伝説の社員が
『いま、トイレに万引き常習犯が入ってますよ』
と俺にひそひそ声で言いに来た。

俺は、『マジっすか?』と言って、俄然やる気を出した(笑)

 伝説の社員によると、彼の犯行の手口は、店の商品をトイレに持ち込み、リュックの中に入れて、そのまま店を出ていくのだそうだ。
伝説の社員は『どうします?』と俺に聞いてくる。
『もち、捕まえるでしょ?』
と俺が答えると、半分面白そうに、そして半分面倒臭そうに
『捕まえるんですか?』
と笑いながら言う。
俺は、『生け捕るしかないでしょ』と言って、奴がトイレから出てくるのを待ちわびた。

そして、ついに奴がトイレから出てきた。

 奴は、典型的な内向的な雰囲気を持つ小肥りな男で、老け顔の童顔で所謂年齢不詳であった。
奴は、地味なシャツに地味なズボン、安っぽい黒のリュックを背負っており、オタクの雰囲気を醸し出していた。
成る程、奴は手に何も持っていない。
おそらくは安っぽいリュックの中に店の商品たちが、監禁され、いままさに略取誘拐されようとしているのだ。

俺は、奴に気付かれぬよう出来るだけ奴を見ないようにして、奴が店から出るのを待った。

奴は、俺の胸の内に燃え上がる興奮を知る由もないまま、トイレから出てくると、何食わぬ顔で店の出入口へ直行した。
奴が出入口のドアを押して、ついに店を出た。
店の外は暗く、俺と伝説の社員は、奴の姿を見失わぬように、素早く後を追いかけた。

奴は、店の駐車場をヘコヘコと歩いていた。
俺と伝説の社員は、奴に声をかけた。

奴の焦りかたが異常だったため、俺は、奴が黒だと確信した。
奴はリュックよりも安っぽい黒だった。
奴が黒であると確信した俺は、この小肥りオタクを、どう料理してやろうかと考えていた。

そのとき、小肥りオタクが動いた。
小肥りオタクが一目散に逃げ出したのだ。
まさに、脱兎の如くであった。

観念したとばかり思っていただけに、俺は油断していたのだろう。

小肥りオタクの俊敏な動きに不意をつかれた俺は、屈辱を覚えながら、すぐさま追跡を開始した。

小肥りオタクより俺の方が足が早い。
小肥りオタクがカメならば、俺は、ウサギであり、アキレスであった。
とは言え、徐々に距離は縮まるものの小肥りオタクも頑張る。

なかなか追いつかない。

俺の脳裏に『アキレスとカメのパラドックス』が一瞬過ぎった。
気付くと伝説の社員は、来ていない。
奴を追跡してるのは俺だけだった。

ついて来ているとばかり思っていた伝説の社員がついて来ていなかったことに心細さを感じたとき、一抹の不安を覚えた。

この小肥りオタクが大暴れをして体当たりしてきたら厄介かも知れん。

あるいは…

奴が凶器を隠し持っていたら…
俺は最悪の事態を想定し、細心の注意を払いながら奴を確保。
奴を生け捕り、某コンビニLまで引きずっていった。
伝説の社員が警察に通報していたようで、既にパトカーが到着していた。
小肥りオタクの万引き常習犯は、こうしてお縄を頂戴したのである。

その後、この小肥りオタクの両親が店側にいままで万引きしてきたであろう商品代金に慰謝料を上乗せして3万円を支払い、小肥りオタクの入店拒否で事件は結末を迎えた。

 俺の勇気ある追跡劇のおかげで某コンビニLに蔓延る悪党を血祭りに上げることができたのだ。

警視総監賞とまでは言わなくとも、この果敢な行動は金一封に値すると考えていた俺に店主が言った。

『Sかわくん、あんまり無理しないでね 』


 A深夜、カウンターに立っているのもくたびれるから、バックヤードに立て篭もり、防犯カメラで来客の有無を確認しながら、漫画本を読みあさっていた。

客が来たが、いちいち出ていくのも面倒だったから、とりあえず客がレジに来たら出ようと思いながら、防犯カメラ越しに客の動向に目を光らせていた。

客は30才前後の痩せ型長身のどこにでも居そうな男だった。
格別、ヤクザな雰囲気もなければ、とりわけオタクの臭いもしない。
防犯カメラの画像を見る分には、善良な一般人。

その男は、ジュースの陳列棚で、ジュースの品定めをしていた。
ジュースを手に取り、そのまま店内の角を曲がり、レジに向かおうとしたとき、
その男の挙動が乱れた。

カメラの設置角度の関係から、防犯カメラには映っていないが、その男は、明らかに防犯カメラには映っていない何かを床の上に発見したのだ。

その男は、床の上にあるものを発見した途端、足を止め、急にソワソワし始めた。

周囲をキョロキョロと見回すが、バックヤードで漫画片手に防犯カメラの画面を眺める俺と、もう一人の店員、それ以外に店内には誰もいない。

その男は、ジュースを片手に、ソワソワあたりを見回すばかり。

ただならぬ様子に、俺らがレジのカウンターに出ると、その男は安堵すると同時に、視線で俺らに訴えてきた。
視線の先をたどると、床に転がっていた。

成る程、男が挙動不審になる訳だ。

床の上に転がっていたのは、人間だった。

50歳くらいの中年の男が転がっていた。
酔っ払いが床の上で寝ていたのだ。
とりあえず、警察に電話して、警察が酔っ払いを連れていった。

どうやらバックヤードで、俺らが漫画に夢中になっていたところ、その酔っ払いがフラフラと店内に入ってきた。

来客があるとセンサーが感知して、メロディーが流れるのだが、その酔っ払いは、フラフラと酔拳を使いながら、マトリックスのように巧みにセンサーをくぐり抜け、某コンビニLへの侵入に成功したようだ。

その酔っ払いは、某コンビニLに送り込まれた刺客だった(笑)




 B真夜中の店番が終わると、早朝のアルバイトが来る。
なかなか若い可愛い娘ちゃんで、徹夜の体に癒しのひと時となる。
その可愛い娘ちゃんが来ると、某コンビニLの事務所の電話が鳴り出す。

そして、可愛い娘ちゃんが電話に出る。
不審な顔をして、無言のままウンザリとなって受話器を置く。
『間違い電話?』と尋ねると『悪戯電話 』と答える。

再び電話が鳴る。
俺が電話に出ると無言の状態がしばらく続き、電話を切られる。

可愛い娘ちゃん曰く『犯人は変態』だそうだ。
可愛い娘ちゃんが電話に出ると『パンティー何色?』『せんずりして』と言ってくるらしい。

一方、男が出ると無言のまま切るようだ。
『パンティー何色?』とは、まさに、変態の模範のような人物だ。

 そこで、俺は変態撃退作戦を結構する前に、模範変態を見習って、可愛い娘ちゃんにとりあえずパンティーの色を尋ね、せんずりしてくれるようお願いした。
可愛い娘ちゃんは、照れ笑いしながら、パンティーは水色だと教えてくれたが、せんずりはしてくれなかった(笑)。

とりあえず、可愛い娘ちゃんが水色のパンティーを履いていると把握した時点で、俺は模範変態を超越した優越感を味わった。

再び電話が鳴る。
可愛い娘ちゃんを電話に出した。
可愛い娘ちゃんが奴だと合図を送る。

『逆探知成功しましたぁ 』

俺が電話の脇で叫んだ。
俺が叫んだ途端、電話はガチャと切られ、二度とエッチな悪戯電話はかかって来なかった(笑)。
おそらく犯人は、電話機の傍で、恐れおののき、
『いまに警察官が突入してくるのでは』
とガタガタ震えていたことだろう。

 某コンビニLに纏わる逸話は未だ語り継がれているが、某コンビニLは、もはや無くなってしまった。
店主が店を畳んで、故郷の京都に引き上げたそうだ(笑)」

続編→S川話「コンビニLの事件簿追加&融通利かない社員」
http://costblog2.blog24.fc2.com/blog-entry-210.html
立ち読み客を追い払うキモトの要素が入ったバイト。
S川話「北の大地のウンコテロ」(ウンコテロ2)
http://costblog2.blog24.fc2.com/blog-entry-186.html

〜〜〜〜
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posted by コスト at 20:52| Comment(2) | TrackBack(0) | コラム・人物編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これが例の「生け捕り」ですね^^
しかしマトリックスとかいちいち面白いですね。
すごい武勇伝ばかりだ。。。
Posted by とり at 2010年12月23日 11:18
とりさん、コメントありがとうございます。
S川はこれぐらいの話がざらにありましたからね、
毎回爆笑してましたよ(笑)
にしても店長の無理しないでって評価は
人種が違うかと思うほどの落差です^_^;
Posted by コスト at 2010年12月24日 18:44
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