2010年07月04日

龍馬伝20-27回感想「土佐勤皇党弾圧その一」&年表1(ver.2)

龍馬伝11,12話感想「東洋と武市、容堂」の関連記事。
http://cost-off.seesaa.net/article/144434284.html
龍馬伝23-24回の感想「泰造の近藤勇2&池田屋事件」の続き。
http://cost-off.seesaa.net/article/153262420.html


   龍馬伝「土佐勤皇党弾圧その一」&年表1

 『龍馬伝』の第2部の後半では、毎週のしつこく土佐勤皇党の弾圧=吉田東洋暗殺犯の取調べによる拷問のシーンが続くが、史実でも武市は投獄から1年8ヵ月後に処刑なので、1年以上後は拷問が続いていた。(後藤象二郎が大監察に就任して10ヶ月後に武市は切腹)
つまり、土佐勤皇党員は1年以上も取調べの拷問に耐えて吐かなかった。
 龍馬の33年の人生で脱藩後は5年間しかないので、そのうちの1年8ヶ月と考えると毎週の拷問はしつこいようだが、あれぐらいの長さになる。

 <年表>(月は旧暦、年齢は数え年)
1861年8月、武市半平太が江戸で土佐勤皇党結成。
     9月、龍馬 土佐勤皇党加盟。

1862年3月24日、龍馬脱藩(28歳)。
    4月8日、土佐参政の吉田東洋(48歳)暗殺。
  6月28日、土佐藩主山内豊範、参勤のため土佐出発 武市半平太同行。
   (安政の大獄で山内容堂は隠居して前藩主。実権は握っているが、この時期は幕命より江戸で謹慎中)
    10月、龍馬 勝海舟に弟子入り。

1863年2月、龍馬 勝の取りなしで脱藩の罪許される。
   5月16日、龍馬 越前福井にて松平春嶽より神戸海軍塾設立資金五千両を借用。
   5月24日、山内容堂 土佐で土佐勤皇党に解党命令を出し、弾圧を始める。(八・一八の政変以後に本格的弾圧開始)
   5月10.23.26日、長州藩、外国船・艦船(米・仏・蘭)を砲撃(龍馬伝では攘夷実行)。

    6月8日、山内容堂の弾圧により、土佐勤皇党の平井収二郎、間崎哲馬、広瀬健太が切腹。
   7月2日、薩英戦争。(1862年8月21日の生麦事件での賠償問題が原因)
    7月19日、土佐藩主山内豊範、山内容堂臨席の下に藩論を公武合体とすることを宣言。(土佐勤皇党の攘夷路線からの転換)
  7月24日、天誅組(土佐脱藩の吉村寅太郎や池内蔵太、久留米脱藩浪士ら攘夷派浪士たち) 攘夷親征の詔勅(大和行幸)を受け、大和で倒幕(王政復古)の蜂起。

  8月18日、八・一八の政変
   (=禁門の政変。幕府・薩摩・会津が連合して長州を政治的に失脚させる。長州側についた公家の七卿が都落ち、長州勢力は京からの追放される)。政変後、山内容堂による本格的な土佐勤皇党への弾圧が始まり、勤皇党幹部の河野万寿弥らが投獄される。
    
  9月21日、武市半平太 土佐で投獄される。
   9月27日、天誅組 紀州藩や彦根藩など諸藩の攻撃を受け、大和で壊滅。吉村寅太郎(27歳)戦死。池内蔵太は京へ逃れる。
   10月頃、藩庁から捕縛命令が出ていた中岡慎太郎が脱藩。長州で脱藩志士として活動を始める。
  12月6日、勝海舟が坂本龍馬らの国許召還延期の嘆願書を書く。

1864年2月10日、龍馬 土佐藩の帰国命令を無視し、再び脱藩。
  6月5日、池田屋の変。新撰組が池田屋を襲撃。土佐藩脱藩の望月亀弥太、北添佶摩ら死亡(自刃)。
  6月14日、岡田以蔵捕縛。その後、土佐へ送還され、投獄。

  7月19日、蛤御門の変(禁門の変)。京へ突入した長州軍壊走。長州の来島又兵衛(47歳)討死(胸を撃ちぬかれ、自刃)。久坂玄瑞(25歳)ら自刃。桂小五郎、行方不明。京の焼失家屋2万8千戸。

  7月、土佐で郷士の清岡道之助らが武市半平太の釈放を求めて野根山屯集。この時期より前に土佐の各郡の郷士から武市解放の嘆願書が藩庁に出されるが、藩及び山内容堂は無視する。

    7月30日、暗殺された吉田東洋の甥の後藤象二郎が土佐藩の大監察に就任、投獄された岡田以蔵ら土佐勤皇党員に拷問を始める。

  8月5日、下関戦争。英・米・仏・蘭の四ヶ国連合艦隊(17隻)が下関を砲撃。同6日、四ヶ国軍陸戦隊が下関上陸。同8日、下関沿岸を四ヶ国軍に占領される。同14日、長州代表として高杉晋作と四ヶ国軍との和平交渉成立。

  9月5日、土佐の奈半利川の河原にて清岡道之助(32歳)ら23名、斬殺される。
(清岡らは武市ら投獄されている土佐勤皇党員の釈放を求めて野根山に集結。鎮圧に来た藩兵と抗戦するも劣勢になり、阿波へ脱藩を試みる。しかし、海が荒れて船が出せず、陸路で脱藩したが阿波藩兵に身柄を拘束され、土佐へ送還されて処刑。野根山二十三士殉節)

  10月22日、幕府 勝海舟に江戸へ帰還命令を出す。勝海舟、大坂で西郷吉之助(隆盛)に坂本龍馬達の身柄を託す。
  11月、第一長州征討。長州藩主、謝罪の態度を表明し、幕軍の条件(家老の切腹など)を受け入れる。
  11月10日、勝海舟 免職、閉門蟄居。
  12月15日、長州下関で高杉晋作が功山寺決起(回天義挙、元治の内乱)。俗論党軍(藩内の幕府服従派)との戦いを開始。

1865年2月、高杉晋作らが率いる奇兵隊・諸隊が藩内のクーデター戦に勝利。俗論党軍撤退。長州の藩論は倒幕に統一。
     4月7日、慶応に改元。
    5月1日、龍馬 西郷吉之助、小松帯刀と鹿児島に入る。同月、龍馬、長崎で亀山社中結成。
   閏5月11日、武市半平太(37歳)切腹、岡田以蔵(27歳)は梟首(きょうしゅ、斬首の上さらし首)、岡本次郎、村田忠三郎、久松喜代馬の三人は斬首、その他の土佐勤皇党員は永牢(無期懲役)。
Takechi_Zuizan.jpg
武市半平太(瑞山)が獄中で描いた自画像
(Wiki「武市瑞山」の画像より)

 武市はすでに京都の公家の間では勤皇の名士として名望があったので、京都の土佐藩邸で処刑しようとすると公家から助命が来るので土佐へ送還して投獄。処刑の理由をつけてるために勤皇党員を拷問して東洋暗殺を吐かそうとした。
  龍馬伝では、その辺で茶人の深山宗林(大和田伸也)が山内容堂を尋ねてくるが、おそらく公家からの助命を帯びているということかもしれない。(劇中で説明がないので、まったく関係ないかもしれないw)
 上の年表を見て思うのは、藩内の事情は違えども薩摩も長州も殿様と保守派は土佐同様にいるが、とくに長州の高杉の存在が大きく違う。
 また、中岡は八・一八の政変後に脱藩してからは長州藩内で同じ境遇の脱藩志士たちのまとめ役となる。長州に都落ちしていた三条実美ら七卿の随臣(「衛士」)となり、長州はじめ各地の志士たちとの重要な連絡役となる。また、脱藩志士たちを率いて禁門の変、下関戦争を長州側で戦い、負傷する。武市も脱藩していればこういう役割を負ったであろう。

龍馬伝28回感想「武市の夢・土佐勤皇党弾圧その二」につづく
http://cost-off.seesaa.net/article/156757432.html
龍馬伝関連「中岡慎太郎(前編)、天誅組の変」
http://costblog2.blog24.fc2.com/blog-entry-228.html

年表参照:「baku 幕末年表 2 matu」
http://www.eonet.ne.jp/~kazusin/bakumatu2.htm
参照:Wiki「武市瑞山」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E5%B8%82%E7%91%9E%E5%B1%B1
Wiki「山内容堂」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E5%86%85%E5%AE%B9%E5%A0%82

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関連記事:【2010年大河】龍馬伝キャスト発表【福山雅治】
http://cost-off.seesaa.net/article/123522208.html
【大河ドラマ】『花燃ゆ』、伊勢谷友介の高杉晋作と吉田松陰
http://costblog2.blog24.fc2.com/blog-entry-655.html

まとめて読む→歴史&高知カテゴリー(コストブログ)
http://cost-off.seesaa.net/category/2869212-1.html
歴史&高知(龍馬伝など)カテゴリー(コストブログ2)
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<同カテゴリー過去記事リンク>
CMツッコミ、『龍馬伝』1,2話感想(画像追加)
http://cost-off.seesaa.net/article/138129397.html
『龍馬伝』6話感想「生瀬松陰」
http://cost-off.seesaa.net/article/140677932.html
龍馬伝8話感想「香川弥太郎」&『猛き黄金の国』
http://cost-off.seesaa.net/article/142027136.html
『龍馬伝9,10話感想&名前に動物の漢字』
http://cost-off.seesaa.net/article/143092204.html

『龍馬伝』主要キャストの扱われ方
http://cost-off.seesaa.net/article/146190664.html
龍馬伝11,12話感想「東洋と武市、容堂」
http://cost-off.seesaa.net/article/144434284.html
龍馬伝16,17回感想「武田海舟、ジョン万のトータス松本」&土佐弁
http://cost-off.seesaa.net/article/148500534.html
『龍馬伝』視聴率(4/19-25)
http://cost-off.seesaa.net/article/150524787.html

龍馬伝21回の感想「泰造の近藤勇」
http://cost-off.seesaa.net/article/151701763.html
龍馬伝23-24回の感想「泰造の近藤勇2&池田屋事件」
http://cost-off.seesaa.net/article/153262420.html

龍馬伝20-27回感想「土佐勤皇党弾圧その一」&年表1
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龍馬伝28回感想「武市の夢・土佐勤皇党弾圧その二」
http://cost-off.seesaa.net/article/156757432.html

龍馬伝30,32,33回感想「主役を食う配役・伊勢谷の高杉晋作、泰造の近藤勇」
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龍馬伝34,35,36,37回感想「大泉長次郎退場、薩長同盟〜寺田屋騒動、妙ににやけた西郷」
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龍馬伝38,39,40回感想「霧島ハネムーン、小倉口の戦い、青木の後藤象二郎」
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龍馬伝41回感想「さらば伊勢谷晋作」
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龍馬伝関連「中岡慎太郎(前編)、天誅組の変」
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龍馬伝関連「中岡慎太郎(中編)、池田屋の変、野根山二十三士殉節」
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『龍馬伝』主演は福山
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龍馬役&『竜馬におまかせ!』
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『大河ドラマの釣り&龍馬伝&お龍写真』
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『江口龍馬(新撰組!より)』
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『くどいほどに龍馬』
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『ジョン万次郎』
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『土佐弁「指詰めた」「ひやい」「ちゃがまる」』
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『幕末の人間ドラマベスト5』
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『印象に残った台詞・幕末編1』
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『司馬遼太郎の高知関連作品一覧』
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【写真シリーズ】高知・桂浜
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『龍馬伝ジェット(とりさん画像追加)』
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ラベル:龍馬伝
posted by コスト at 16:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史&高知(龍馬伝など) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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