2008年09月29日

はだしのゲンの作者

 小学校の図書館にはほぼ必ず置いてあると言われる『はだしのゲン』
俺も小学校低学年の頃に、図書館の数少ない漫画コーナーで『はだしのゲン』を読んで原爆の恐ろしさを学んだ。
 普通は戦争や原爆の本なんて子供は読まないが、漫画という手法は手に取りやすく、内容がきつくても読みやすいので読んでしまうのでいい手法だと思う。

 内容がグロテスクなまでにリアルな描写なので、おそらくは作者の実体験だと思っていたまま、特に調べることもなくそのまま時間は経過して大人になったが、この夏帰省して新聞を読むと作者の中沢啓治のインタビュー記事があって、Wikiも見てみると色んな事実がわかった。

・主人公のゲン(中岡元)のモデルは作者自身。
広島で被爆し、自身は建物の塀の影に入って熱線を浴びずに奇跡的に助かるが(『はだしのゲン』の原爆投下時のエピソードとほぼ同じ)、父、姉、弟を失った。
・『はだしのゲン』を描く動機は、「原爆で殺された家族や友達の仇討ち」。
・漫画家になった動機は、手塚治虫の『新宝島』を読んで感動したため。

・上京当初は周囲の原爆被爆者に対する差別の視線から、自らが被爆した過去を語りたがらず、専ら少年向け漫画誌に原爆とは無縁の漫画を描いていた。転機となったのは1967年の母の死で、初めて原爆を題材とした漫画『黒い雨にうたれて』を描き始めるが、最初はどこの出版社からも掲載を断られ、描き上げてから2年の時を経ての公開となった。

・初めに『はだしのゲン」を連載したのは週刊少年ジャンプ(1973年〜1974年)だった。
・実際の原爆投下後の光景に比べたら「原爆資料館なんて、甘いですよ。」

 『はだしのゲン』の動機は、殺された家族や友達の復讐のために描いてたのか。ほんとに鬼気迫る迫力があったし、実体験で嘘がないからあそこまでグロテスクなのも描けるのか。小学校の頃に初めて読んだ時は、けっこうグロい描写は怖いので飛ばしていた。
 しかも、ジャンプで1年以上もあの内容で連載してたとは信じられない。連載漫画とは思ってなかった。教育用に描かれた作品だと思ってた。

 インタビューでは、
「戦争のことはすべて語り尽くされたというような風潮がありますがとんでもないですよ。広島にしたって、キノコ雲と瓦礫の廃虚のだけで、 説明されてますけど、実際はそんなもんじゃない。
人間の皮膚にわいたウジ、青臭いウミ漫画の中で皮膚をたれ下げて幽霊のような格好をした人間が歩いていますが、あれは本当なんですよ。
 原爆資料館なんて、甘いですよ。」
と、答えているが、『はだしのゲン』で絵にされなかったらかなりの忘れ去られたと思う。
 原爆のキノコ雲は、原爆投下の記号でしかないし、死者何万人というのはもはや統計上の数字でしかない。修学旅行で広島平和記念資料館に行ったが、ホルマリン漬けの資料や写真があったが気持ち悪くなって早足で出た記憶がある。
 戦争に関しての知識は少ないが、沖縄戦の本と知覧の特攻平和会館、そして『はだしのゲン』から結構学ぶものが多かった。それにしても、どの本や映画でも憲兵って嫌すぎる存在だ。

〜〜〜
参考:Wiki「はだしのゲン」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AF%E3%81%A0%E3%81%97%E3%81%AE%E3%82%B2%E3%83%B3
Wiki「中沢啓治」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%B2%A2%E5%95%93%E6%B2%BB
「ぱふ」漫画家訪問-中沢啓治インタビュー
http://kamatatokyo.com/gen/headlines10.html
関連記事:『昭和二十年八月六日午前八時十五分』
http://cost-off.seesaa.net/article/124999074.html
『生まれたときから「妖怪」だった』
http://cost-off.seesaa.net/article/108137202.html
『知覧特攻平和会館(語り部編)』
http://cost-off.seesaa.net/article/103531105.html
『なでしこ隊』
http://cost-off.seesaa.net/article/106812060.html
『2007夏・沖縄旅行[34]コザの街その5ヒストリート』
http://cost-off.seesaa.net/article/88167157.html


posted by コスト at 13:57| Comment(2) | TrackBack(0) | コラム・レポ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
作者ご本人がモデルだったのですか。
オイラもこの漫画で戦争観を良い意味でぶち壊された1人です。
あのジャンプ連載というのも驚きですね。
Posted by とり at 2008年10月04日 09:55
今のジャンプのイメージからしたらとても昔ははだしのゲンを連載してたとは思えないですよね^^;
本人がゲンだったのには僕も驚きました。
Posted by コスト at 2008年10月04日 13:57
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